福岡県粕屋郡新宮町(福岡市東区隣接)の心療内科・精神科のこころのクリニックゆめです。
こころのクリニック ゆめ
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自我意識障害

自我意識障害は統合失調症の症状です。
1.能動性自我意識の障害:自我の能動性が障害されると、離人体験、作為体験、強迫体験などが起こると言われています。
a. 離人体験(離人症):自己および外界について、生き生きとした現実感がなくなる状態です。 外界が現実のものとして感じられず、自分の行動、感情に現実感がなくなる. すべての精神活動が自分がしている、自分のものであるという意識がうすれ、自己能動感がなくなり、同時に 自己所属感が減弱します。なにか別世界を見ているように感じます。これを疎隔体験という。
b. 作為(させられ)体験(被影響体験):自己が自己以外のものから影響され、左右されると感じる体験で、精神活動の自己所属感が消失 して、第三者にあやつられると意識する。作為体験が思考面に現れたのが作為思考であり、考想奪取、考想吹入、考想伝播、考想察知、考想干渉などがある。
c. 強迫体験:強迫体験とは、ある観念や行為が自己の意志に反して起こってきて、どうしても頭から離れず、その観念や行為が不合理なものとわかっていながら取り除くことができない状態をいう。強迫体験は強迫観念と強迫行為 に分けられる。
2.単一性自我意識の障害:自我の単一性が障害されると、自分以外にもう人の自分がいるという体験が生ずる。これを二重身といいます。
3.同一性自我意識の障害:自我の同一性が障害されると、過去と現在の自分が別人となる。同一人に時間的経過とともに2つの自我が交代して現われるのを交代意識、2つの異なった人格が交代して現われるのを交代人格または 二重人格という。
4.限界性自我意識の障害:自我の限界性が障害されると、自分と他人との区別がつかなくなり、自己を他人や外界の事物と同一視する。神や絶対者と一体化したと感ずる恍惚などが相当する。