不眠は鬱病の一症状である可能性があります
★不眠は5人に人は不眠で悩んでいると言われています。
★自分の睡眠に満足感を持てない方、不眠に悩んでいる方は、昼間、頭がぼっとしたり、いろいろな悩みを持たれることが多いのです。不眠のことは人に話しにくいうえに、たとえ話しても、その悩みや辛さを理解してもらうことが難しいものです。そのせいで、人から取り残された孤独感を味わっていらっしゃる方もおられます。
★平均睡眠時間は6, 6時間で6~7時間が約37%と最も多く、7~8時間が約25%、5~6時間が24%です。
★不眠の原因としては
①様々なストレス、不安、悩み。
②気管支喘息(息苦しくなる為)、アトピー性皮膚炎(掻痒感の為)、慢性間接リウマチ(痛みの為)、むずむず脚症候群、睡眠時無呼吸症候群、周期性四肢運動障害等の身体疾患
③鬱病、躁うつ病、神経症、統合失調症等の精神疾患等④アルコール、タバコや抗圧剤、ステロイド等の薬剤が挙げられます。
この中でも鬱病による不眠は非常に多く、悲観的思考、不安感により緊張感が高まりリラックス出来ない為に眠れなくなるのです。
睡眠の機能と不眠による影響
★睡眠は疲労や病気を回復させたり脳のオーバーヒートを防ぐ役割があります。又、記憶や学習を定着させる機能もあると言われています。
★睡眠不足が持続すると、頭痛、胃腸障害、食欲不振、倦怠感をはじめ、様々な症状が出ます。又、免疫力も低下し、風邪にかかりやすくなったり、糖尿病などの持病も悪化することがあります。又、鬱病になりやすいと考えられています。
不眠の治療
★睡眠薬;睡眠薬は「止められなくなる」、「呆けてしまう」等というイメ ージから睡眠薬は怖い薬だと考えがちですが、実際は止められなくなる(習慣性)は少なくなってきていますし、呆ける事もありません。最近の睡眠薬は安全になっています。
鬱病の症状と治療(気分が塞がなくても鬱病です)
(漫然と睡眠薬を服用しないことが大事です。)
★根本的には不眠の原因となる精神疾患を特定しこれを治療することが必要です。特に鬱病は不眠の原因の殆どを占めています。
★鬱病の症状は、気分が塞ぐことであると考えられる方が多いのですが、意外と気分がめいることを自覚されない方が多いのです。むしろ、原因不明の倦怠感、食欲不振、嘔気、下痢、頭痛、眩暈、立ちくらみ、発熱、痛み、しびれを呈すことが多いのです。
★眠れないから体がだるいとお思いの方は、寝ても体がだるいということがないか考えてみて下さい。鬱病が悪化すると睡眠がある程度取れていても倦怠感が残るのです。
★つまり、不眠が原因で上記の身体症状が発現するのではなく、鬱病が原因で他の身体症状と共に不眠が発現するのです。
★この為、抗鬱薬や心理的カウンセリングを受けることが根本的な治療となります。漫然と睡眠薬を服用しないことが必要です。