2019年6月9日
PTSDの病理
①トラウマ体験により扁桃体の活動性が亢進することで引き起こ される“恐怖条件づけ”が始まる。
②扁桃体の興奮を抑制する働きをもつ前頭前皮質の機能低下により通常の“恐怖 記憶の減弱(消去)”プロセスが障害される。
③記憶の保持・強化を司る海馬の機能不全により“恐怖 記憶の再生”を引き起こす。
といったプロセスが関与している。
健常者ではトラウマ体験を経験しても“恐怖条件づけ”による恐怖記憶の程度は軽く、時間とともに減弱 して再生が繰り返されることはない。
PTSD患者では恐怖条件づけによる恐怖記憶の程度が強く、時間が経過しても維持され、再生されやすくなるという。