福岡県粕屋郡新宮町(福岡市東区隣接)の心療内科・精神科のこころのクリニックゆめです。
こころのクリニック ゆめ
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新型鬱病に対するアンチテーゼ(著しい体重増加または食欲の増加)に関して

【1】果たして新型鬱病は単独の精神疾患として成立しうるのか。
その要件を一つ一つ検討する。
②著しい体重増加または食欲の増加
食欲増加、体重増加は当然、過食症でもある。
過食はどういった際に出現するのかということであるが、やはり双極性障害に出現することが多い。
躁状態の際に食欲が亢進する(躁性食欲亢進)ことは多い。但し軽度の鬱状態の際にもムシャクシャして苛々して、満たされない心を代償する為に食べる(代償性食欲亢進)こともある。
どちらの場合にも、食べ過ぎた後に体重を保つために、嘔吐することもある。この場合に体重が標準体重を下回っているのにも拘わらず過食⇔嘔吐を繰り返す場合は神経性食欲不振症とも言える。
この神経性食欲不振症もそのボデイイメージの歪がやはりが過剰に体重減少する最重要な因子であるが、この場合にも双極性障害が関与していると考えられる。
双極性障害に合併する、統合失調症症状が自明性の喪失、間主観性の喪失、客観性の歪をもたらし、ボデイイメージの歪を来すことになるからである。