2019年6月9日
【1】果たして新型鬱病は単独の精神疾患として成立しうるのか。
その要件を一つ一つ検討する。
③過眠(いくら寝ても眠い)
軽度~中等度の鬱状態では、一日中眠い(眠怠い)ことは多い。
これは、不安感や悲観的思考による緊張の亢進よりも睡眠摂取による倦怠感の解消(エネルギーの貯留)が優位に働けるからである。
重度の鬱状態となると、緊張感の亢進が著明で睡眠摂取によるエネルギーの貯留効果は困難となる。
つまり、過眠は軽度~中等度の鬱状態を示唆しているだけである。
只、過眠を双極性障害に言及するならば、躁状態が持続している場合や、激しいラピッドサイクラ―を除いて、躁状態と鬱状態を繰り返す過程の中で必ず軽度~中等度の鬱状態を通過する為、過眠を確認し易いとも言える。