2019年6月9日
不安の処理
相対的な不安の場合も、基本的には同様な事が言える。
但し、絶対的不安と異なり、主観的要因が大きく影響する事がある。
例えば、友人と口論になった場合に、
①「完全に嫌われた。友人を失ったのではないか、不安でたまらない。」と考える場合もあれば、
②「口論する前までは友人だったのだから、また、分かり合える時が来るだろう。話せば分かリあえるだろう。不安だけど少し時間をおいて話し合ってみよう。と考える場合もある。
この違いは、口論となった状況にもよるが、その時点の個人の精神的状況や個人の経験等によって生じる。
又、個人に精神的問題がある場合はその原疾患にもよるが、この場合は、その捉え方は異常に大きく変化する事が多い。
例えば、躁状態であれば、過大な借金にも不安を覚えない事が多いし、鬱状態なら適当な借金でも深刻に不安を感じるのである。
つまり、不安の処理には
1)客観性を持って、否定的・悲観的思考に対抗すべき事実・思考を列挙する。
2)これらを弁証法的に比較・検討して悲観的すぎる思考を出来るだけ適正なレベルに置く。
という作業が基本的に必要である。
これには
A)客観性の歪みを生じるレベルの精神疾患に罹患していないこと。もしくはその精神疾患を治療する事。
B)様々な経験の蓄積によって、多種多様な不安・悲観的思考に対応してきた実績。
が要になる。