2019年6月9日
初回のパニック発作は突然、何の前触れもなく起こる。
何回かパニック発作を繰り返しているうちに、その衝撃や意識を失うのではないか、死ぬのではないかという不安に対して対処出来ないであろう場面にやはり身体的変調を起こす。
これを著明な身体的異常として捉えてパニック発作を起こすという悪循環に迷入してしまうことになる。
これを広場恐怖という。
こうした、悪循環を伴った条件反射は時に、経験すればするほど反射を強化することもある。
このことは必ずしも、パニック発作に暴露を繰り返す認知行動療法が万能でないことを示唆する。特にパニック発作が重篤であればあるほどその危険性は増す。
つまり、薬物療法下でパニック発作を出来るだけ軽度にコントロールした上で、出来るだけ安全に暴露することが必要なのである。