日記
2013年12月1日
鬱病委員会
  【アンケートについて】 殆どの医療機関で鬱状態を診察している。 ①鬱状態を治療して鬱状態の患者全てが2か月以内に改善している医療機関が約60%。 ②自殺されそうな患者を診ておられる医療機関もあり、リスクを抱えての診察を頑張っておられる。 ③専門医への受診を勧めても拒否されることがあった医療機関は約30%。どのように専門医との連携をとるべきか今後の重要な課題。 ④鬱状態か否か診断が困難な患者を抱えている医療機関は過半数で、その診断方法を分かりやすくマニュアル化する必要がある。 ⑤治療に於いて、薬剤の使用法、選択法に迷っている医療機関も約半数あり、その使用法も単純化する必要がある。 ⑥鬱状態に関する勉強会、講演会の希望、患者の相談に関するご希望も多く、カルテを気軽に持ってきていただいて相談できる機会を設けることが出来れば。 ⑦SSRIの使用が圧倒的に多い。三環系の薬剤、特にトリプラノールの使用が多いことが分かる。頭痛に対して使用されているのか。 ⑧意外と新薬(レクサプロ、ヂュロキセチン、ミルタザピン)の使用が少ない傾向にある。 ⑨安定剤はエチゾラム、アルプラゾラム、ジアゼパム、ロラゼパムの使用が多いことが分かる。 ⑩専門医の薬剤投薬量が多すぎるという指摘あり。正に自戒していかなければならない。 ⑪鬱をどこまで見るべきか迷うとの指摘がある。 ⑫神経内科の先生にうつ病の講演をお願いしたいとのこと。薬理学的な講演は可能かもしれないが? ⑬鬱診断チェックシートはSDSで使用。どの程度の部数を医療機関に配布するのか。又、全医療機関に配布するか。用紙(50部 手引1冊)7350円。 ⑭経過観察のポイントはSDSで少なくとも40点台になることか。又は元々40点台なら5点程度改善しなければ。 ⑮診察に時間がとられることはどうしようもない。専門医でも時間を短縮することはかなり困難。時間をとられないようにする方法は早く治すこと。 ⑯診療予約が一か月先ということに関しては、SDSで重度(65点以上又は希死念慮)の患者を優先して治療するシステムを作成し、少なくとも一週間以内に診察すべき。不可能な場合は他の医療機関に相談。 ⑰情報提供に対する返事がないことに対しては、専門医云々という前に、医師としての信義則に反する行為。 ⑱糟屋地区での紹介先については、簡単な精神科、心療内科医療マップを医師会ホームページに作成できれば。(診察できる疾病の範囲や診療時間、場所を記載) ⑲精神科救急に関しては、医療保護入院、措置入院等の強制入院に関して精神保健福祉法の解釈の講演を病院の先生方にお願いできれば。 【次期講演会】  期日;H26年2月25日(火曜日)19時~  場所;博多セントラーザホテル(小会場50人程度)  講師;門司 晃先生(佐賀大学精神医学教授)  協賛;(ファイザー製薬) 通常の講演会では参加が少ない為、医師以外のパラメディカルスタッフの参加は? 招待状と人数の確認は?
2013年12月8日
不眠は鬱病の一症状である可能性があります
不眠は鬱病の一症状である可能性があります ★不眠は5人に人は不眠で悩んでいると言われています。 ★自分の睡眠に満足感を持てない方、不眠に悩んでいる方は、昼間、頭がぼっとしたり、いろいろな悩みを持たれることが多いのです。不眠のことは人に話しにくいうえに、たとえ話しても、その悩みや辛さを理解してもらうことが難しいものです。そのせいで、人から取り残された孤独感を味わっていらっしゃる方もおられます。 ★平均睡眠時間は6, 6時間で6~7時間が約37%と最も多く、7~8時間が約25%、5~6時間が24%です。 ★不眠の原因としては ①様々なストレス、不安、悩み。 ②気管支喘息(息苦しくなる為)、アトピー性皮膚炎(掻痒感の為)、慢性間接リウマチ(痛みの為)、むずむず脚症候群、睡眠時無呼吸症候群、周期性四肢運動障害等の身体疾患 ③鬱病、躁うつ病、神経症、統合失調症等の精神疾患等④アルコール、タバコや抗圧剤、ステロイド等の薬剤が挙げられます。 この中でも鬱病による不眠は非常に多く、悲観的思考、不安感により緊張感が高まりリラックス出来ない為に眠れなくなるのです。 睡眠の機能と不眠による影響 ★睡眠は疲労や病気を回復させたり脳のオーバーヒートを防ぐ役割があります。又、記憶や学習を定着させる機能もあると言われています。 ★睡眠不足が持続すると、頭痛、胃腸障害、食欲不振、倦怠感をはじめ、様々な症状が出ます。又、免疫力も低下し、風邪にかかりやすくなったり、糖尿病などの持病も悪化することがあります。又、鬱病になりやすいと考えられています。     不眠の治療 ★睡眠薬;睡眠薬は「止められなくなる」、「呆けてしまう」等というイメ ージから睡眠薬は怖い薬だと考えがちですが、実際は止められなくなる(習慣性)は少なくなってきていますし、呆ける事もありません。最近の睡眠薬は安全になっています。 鬱病の症状と治療(気分が塞がなくても鬱病です) (漫然と睡眠薬を服用しないことが大事です。) ★根本的には不眠の原因となる精神疾患を特定しこれを治療することが必要です。特に鬱病は不眠の原因の殆どを占めています。 ★鬱病の症状は、気分が塞ぐことであると考えられる方が多いのですが、意外と気分がめいることを自覚されない方が多いのです。むしろ、原因不明の倦怠感、食欲不振、嘔気、下痢、頭痛、眩暈、立ちくらみ、発熱、痛み、しびれを呈すことが多いのです。 ★眠れないから体がだるいとお思いの方は、寝ても体がだるいということがないか考えてみて下さい。鬱病が悪化すると睡眠がある程度取れていても倦怠感が残るのです。 ★つまり、不眠が原因で上記の身体症状が発現するのではなく、鬱病が原因で他の身体症状と共に不眠が発現するのです。 ★この為、抗鬱薬や心理的カウンセリングを受けることが根本的な治療となります。漫然と睡眠薬を服用しないことが必要です。
2013年12月15日
解離性同一性障害の損益
解離性同一性障害の損益 ①思考・感情・意欲・知覚等の自我を構成する要素が分散して出現することが、解離性同一性障害と言えるが、これらの要素全てがそれぞれの人格と全く共通部分を持たないというわけではない。 ②例えば、よくあることだが人格交代時「記憶がない」という場合が多いと思われるが、実は記憶が残存している場合も少なくはない。 ③つまり、基本的には個人による解離のメリットとデメリットにより、どのような解離が起こるのかが決まる。 ④基本的に交代人格は現在の自分のメリットの為に出現しており、交代人格同志が必ずしもその存在に競合的であったり、争ったりするわけでもない。 ⑤但し、交代人格は不完全な人格であることは間違いない為、交代人格だけでは行動を起こすに不十分であることは自明の理である。 前面に出現させた人格の背後に他の複数の人格が控えており、これらの人格間の調和を図ることが必要になることがある。

ご予約
アクセス
上部へ
メニュー