日記
2014年8月3日
新型鬱病に対するアンチテーゼ(気分反応性に関して)
新型鬱病に対するアンチテーゼ(気分反応性に関して)
【1】果たして新型鬱病は単独の精神疾患として成立しうるのか。
その要件を一つ一つ検討する。
①気分反応性(好ましいことがあると、気分がよくなる)に関して
好ましいことがあると気分がよくなるという特徴を診断に持たせるためには、鬱状態(気分がよくない状況)であったとしても好ましいことがあると正常,若しくは躁状態となると解釈される。
これは発達障害でも見られる症状である。発達障害でも新型鬱病でも同様であるが、これは、双極性障害の特徴であり、ストレスに直面化した際や楽しい事、アルコールなどの抑制が緩和された際に躁状態、或いは気分が正常化すると考えられる。
2014年8月9日
新型鬱病に対するアンチテーゼ(著しい体重増加または食欲の増加)に関して
【1】果たして新型鬱病は単独の精神疾患として成立しうるのか。
その要件を一つ一つ検討する。
②著しい体重増加または食欲の増加
食欲増加、体重増加は当然、過食症でもある。
過食はどういった際に出現するのかということであるが、やはり双極性障害に出現することが多い。
躁状態の際に食欲が亢進する(躁性食欲亢進)ことは多い。但し軽度の鬱状態の際にもムシャクシャして苛々して、満たされない心を代償する為に食べる(代償性食欲亢進)こともある。
どちらの場合にも、食べ過ぎた後に体重を保つために、嘔吐することもある。この場合に体重が標準体重を下回っているのにも拘わらず過食⇔嘔吐を繰り返す場合は神経性食欲不振症とも言える。
この神経性食欲不振症もそのボデイイメージの歪がやはりが過剰に体重減少する最重要な因子であるが、この場合にも双極性障害が関与していると考えられる。
双極性障害に合併する、統合失調症症状が自明性の喪失、間主観性の喪失、客観性の歪をもたらし、ボデイイメージの歪を来すことになるからである。
2014年8月17日
新型鬱病に対するアンチテーゼ(過眠に対して)
【1】果たして新型鬱病は単独の精神疾患として成立しうるのか。
その要件を一つ一つ検討する。
③過眠(いくら寝ても眠い)
軽度~中等度の鬱状態では、一日中眠い(眠怠い)ことは多い。
これは、不安感や悲観的思考による緊張の亢進よりも睡眠摂取による倦怠感の解消(エネルギーの貯留)が優位に働けるからである。
重度の鬱状態となると、緊張感の亢進が著明で睡眠摂取によるエネルギーの貯留効果は困難となる。
つまり、過眠は軽度~中等度の鬱状態を示唆しているだけである。
只、過眠を双極性障害に言及するならば、躁状態が持続している場合や、激しいラピッドサイクラ―を除いて、躁状態と鬱状態を繰り返す過程の中で必ず軽度~中等度の鬱状態を通過する為、過眠を確認し易いとも言える。