日記
2013年5月5日
双極性障害に関するマッキンタイラー先生の御講演を聞いて
双極性障害に関するマッキンタイラー先生の御講演を聞いて トロント大学精神医学・薬学教授のマッキンタイラー先生の御講演をお聞きする機会に恵まれました。 御講演の要点 ①双極性障害は認知機能障害や心血管障害に関係する。 ②摂食障害(過食等)が双極性障害と関係する。 ③正確な精神学的診断が重要である。 ④70%の双極性障害の患者は誤診されている。 (双極性障害の60%は鬱病、26%は不安障害、18%は統合失調症、17%は境界型人格障害、14%は物質乱用に) ⑤双極1型は他の精神疾患と合併しやすい。 社会不安障害(47.1%)、心的外傷症候群(38.7%)パニック発作(32.9%)アルコール依存症(61.2%)等 ⑥双極性障害は進行性の疾患である。 注意欠陥多動症、行為障害より始まり、アルコールや物質乱用等の疾患を呈していくことがある。   双極性障害を広く捉えようとする考え方です。 私もこの考え方を支持いたします。 私は更にアスペルガー症候群等の発達障害の多くや不登校、強迫性障害、統合失調症も双極性障害に基づくものが多いのではないかと考えます。
2013年5月12日
鬱病委員会
鬱病委員会 鬱病委員会の一般科医師→精神科医の診療情報提供書を試作いたしました。 内容は久留米大学や他県の診療情報提供書を参考にしております。 重視した点は①主治医が書き易いこと②これをそのまま患者様に書いていただけること③患者様が書いた症状を一般科医師が転記しなくて良いこと④これを見た精神科医が診断し易いことです。 実際には ★症状は丸をつける方法をベースにしました。 ★また、DSM-Ⅳを取り入れ患者様がこれに丸をつけて頂くようにして、わざわざ一般科医師が転記しなくても良いようにしております。 ★DSM-Ⅳを流用することによって直接一般科医師・精神科医が診断できるようにしました。 ★ストレス状況に対しても、同様で丸をつける方法をべーすにし、患者様に丸をつけていただくようにして、一般科医師が転記しなくても良いようにしました。 問題点は ★DSM-Ⅳは点数化できないため、初期の診断には有用であるが、経過観察にはDSM-Ⅳは不向きである。 ★DSM-Ⅳの項目には患者様が判断できにくい項目がある。
2013年5月19日
鬱病委員会
糟屋医師会鬱病かかりつけ委員会(H25年6月予定) 以下を議題として考えています。 ①精神科、心療内科以外の医療機関で、鬱状態を広く疑って頂くことが必要 ⅰ)内科、小児科→不眠(特に入眠困難)、原因不明の全身倦怠感、原因不明の易疲労性、難治の食欲不振、頭痛(筋緊張性)、原因不明の嘔気、原因不明の口渇、持続する熱発(38℃以下)、原因不明の味覚の低下 2)耳鼻科→難知性の眩暈(浮動性)、難知性の耳閉感 3)整形外科→原因不明の四肢痛 4)脳外科、神経内科→原因不明の痺れ、疼痛、頭痛、眩暈 5)婦人科→多汗、頭痛、めまい、肩こり、耳鳴、不眠、倦怠感、口渇、熱感、下痢等(更年期障害と酷似、エストロゲン低下のみでは鑑別は困難か?) ②何を持って鬱病(欝状態)を診断するか。 1)SDSが適当?(患者様が自分でチェック、チェック項目が少なく、保険診療で80点)?DSM-Ⅳ? 2)SDSカットオフポイントの設定→40点? 3)SDSを毎月?チェックしていただくことが必要か(月に1回のみ可) 4)躁状態を鑑別するスケールが必要か否か?必要なら診療情報提供書中の症状にも○をつけられるようにする? ③かかりつけ医から専門医に紹介するタイミング(久留米大学) 1)継続する不眠に対して睡眠薬を2週間以上投与しても症状が増悪?する場合 総睡眠時間が5時間を確保できない場合? 2)診断に迷った場合 3)脳の器質的な障害(脳梗塞、パーキンソン症候群など)が疑われる場合 4)第一選択薬の抗鬱薬で効果が認められない場合(4週間~8週間) ★SSRI,SNRI、NASSA等薬物系統の推奨は? ★三環系、四環系は? ★睡眠薬以外のベンゾジアゼピン系の使用に関して、例えばセルシンの使用は可とするか? ★眠剤の中でもベゲタミン等のバルビツレートは? ★向精神病薬投与一回分の限界(期間)は ★効果があるとは?例えばSDS50点以上の患者様に於いて、4ヶ月~6ヶ月で10点以上改善?SDS40点台が長期、例えば6ヶ月以上持続する場合は? ★賦活症候群、QT延長症候群等の副作用の情報が必要、主な薬物の添付文書を薬品会社より配布、副作用を説明してもらう? 5)重症の鬱病(幻覚、妄想を認める)の場合 SDSでのカットオフポイント65点以上or70点以上? 6)自殺の危険性がある場合 自殺可能性をどのように評価 →根本的には困難であるが、SDS19番目の項目(自分が死んだ方が、他の人が楽に暮らせると思う)で、ないかたまに、時々、しばしば、いつものうち時々以上をカットオフポイントとして危険性ありと評価し専門医に相談? 7)アルコール依存が疑われる場合 8)入院が必要だと考えられる場合(家庭や環境の調整が困難) 9)躁症状が出現したことがある場合 ④診療情報提供書 →久留米医師会作成の診療情報提供書を検討(○を付けるのみ) ⑤かかりつけ医稼動のフィードバック →紹介された専門医が保健所に報告(久留米のかかりつけ医―精神科医連携報告書を流用?FAXを保健所へ) ⑥今後の勉強会は(講演、症例検討、回数、久留米市かかりつけ医鬱病アプローチ研修テキスト、かかりつけ医および産業医のためのうつ病アプローチ研修等を使用?) ⑦一番の問題点は、他科の先生方に如何にして興味を持ってもらうか。また、如何にして患者さんに不眠や難治性の身体症状が鬱状態によるものの可能性が大きい事を知っていただくか。 ★欝状態を疑うポスター(欝状態で不眠、倦怠感等の身体症状が起こり易く、直りにくいこと、抑鬱気分が無くても身体症状だけの鬱病、仮面鬱病が多いこと、鬱病が心配な方は院内で心理テストを簡単に受けることが出来ること)を院内に掲示して頂く? ★上記同内容の広告を出す。インターネット、新聞?雑誌?(コストとの関係?)

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