日記
2016年2月14日
不安の処理
不安の処理
相対的な不安の場合も、基本的には同様な事が言える。
但し、絶対的不安と異なり、主観的要因が大きく影響する事がある。
例えば、友人と口論になった場合に、
①「完全に嫌われた。友人を失ったのではないか、不安でたまらない。」と考える場合もあれば、
②「口論する前までは友人だったのだから、また、分かり合える時が来るだろう。話せば分かリあえるだろう。不安だけど少し時間をおいて話し合ってみよう。と考える場合もある。
この違いは、口論となった状況にもよるが、その時点の個人の精神的状況や個人の経験等によって生じる。
又、個人に精神的問題がある場合はその原疾患にもよるが、この場合は、その捉え方は異常に大きく変化する事が多い。
例えば、躁状態であれば、過大な借金にも不安を覚えない事が多いし、鬱状態なら適当な借金でも深刻に不安を感じるのである。
つまり、不安の処理には
1)客観性を持って、否定的・悲観的思考に対抗すべき事実・思考を列挙する。
2)これらを弁証法的に比較・検討して悲観的すぎる思考を出来るだけ適正なレベルに置く。
という作業が基本的に必要である。
これには
A)客観性の歪みを生じるレベルの精神疾患に罹患していないこと。もしくはその精神疾患を治療する事。
B)様々な経験の蓄積によって、多種多様な不安・悲観的思考に対応してきた実績。
が要になる。
2016年2月21日
不安の処理
不安の処理
➀不安の種類、内容、程度つまり、何がどれだけ不安なのかを特定する。
不安は一般的に単純なものでなく複合的なものが多い為、又、不安が更なる不安を呼ぶという重層構造になっていることも多い。
こうなると、一体何が不安か良くわからなくなることが多い。
すると、診断的には「全般性不安障害」と言える状況になってしまう。
しかしながら、この「全般性不安障害」程得体の知れない診断はない。
訳のわからない不安障害として、片付ける事は治療の停滞につながりかねない。
患者さんが言語化出来ない場合もあり、一つ一つ丁寧にその不安を特定し、不安同士の重層構造、重要性を特定してゆく作業が必要となる。
こうした地道な作業によって根本的な不安は何なのか、今、直ぐに対処出来るものはないのか、先ず、どのような対処方法を行うべきかを判断出来るようになる。
2016年2月28日
全般性不安障害
全般性不安障害
1)(仕事や学業などの)多数の出来事または活動についての過剰な不 安と心配(予期憂慮)が、少なくとも6ヶ月間、起こる日のほうが 起こらない日より多い。
2)その人は、その心配を制御することが難しいと感じている。
3)不安と心配は、以下の6つの症状のうち3つ(またはそれ以上)を 伴っている(過去6ヶ月間、少なくとも数個の症状が、続く日の方がない日より多い)。
注.子供の場合は、1項目だけが必要
①落ち着きのなさ、または緊張感または過敏
②疲労しやすいこと
③ 集中困難、または心が空白となること
④いらだたしさ
⑤ 筋肉の緊張(こわばりなど)
⑥ 睡眠障害
(入眠または睡眠維持の困難、または落ち着かず熟眠感の ない睡眠)