日記
2013年8月18日
ADHDの診断
ADHDの診断 A. (1)か(2)どちらか (1) 以下の不注意の症状のうち6つ(またはそれ以上)が少なくとも6ヶ月以上続いたことがあり、その程度は不適応的で、発達の水準に相応しないもの 【不注意】 (a) 学業、仕事、またはその他の活動において、しばしば綿密に注意することができない、または不注意な過ちをおかす。 (b) 課題または遊びの活動で注意を持続することがしばしば困難である。 (c) 直接話しかけられた時にしばしば聞いていないように見える。 d) しばしば指示に従えず、学業、用事、または職場での義務をやり遂げることができない(反抗的な行動または指示を理解できないためではなく)。 (e) 課題や活動を順序立てることがしばしば困難である。 (f) (学業や宿題のような)精神的努力の持続を要する課題に従事することをしばしば避ける、嫌う、またはいやいや行う。 (g) (例えばおもちゃ、学校の宿題、鉛筆、本、道具など)課題や活動に必要なものをしばしばなくす。 (h) しばしば外からの刺激によって容易に注意をそらされる。 (i) しばしば毎日の活動を忘れてしまう。 以下の多動性-衝動性の症状のうち6つ(またはそれ以上)が少なくとも6カ月以上持続したことああり、その程度は不適応的で、発達水準に相応しない 【多動性】 (a) 学業、仕事、またはその他の活動において、しばしば綿密に注意することができない、または不注意な過ちをおかす。 (b) しばしば教室や、その他、座っていることを要求される状況で席を離れる。 (c) しばしば、不適応な状況で、余計に走り回ったり高い所へ上がったりする(青年または成人では落ち着かない感じの自覚のみに限られるかも知れない。) (d) しばしば静かに遊んだり余暇活動につくことができない。 (e) しばしば“じっとしていない”またはまるで“エンジンで動かされるように”行動する。 (f) しばしばしゃべりすぎる。 【衝動性】 (g) しばしば質問が終わる前にだし抜けに答えてしまう。 (h) しばしば順番を待つことが困難である。 (i) しばしば他人を妨害し、邪魔する(例えば、会話やゲームに干渉する)。
2013年8月25日
鬱病かかりつけ医委員会
専門医以外の一般科の先生方へのうつ病の診断について うつ病は躁うつ病や統合失調症の鑑別が必要であり講演会・勉強会を数回行うだけでは、診断は困難である。 特に、専門医でも躁うつ病の診断率が10%~50%と一定ではなく、新型うつ病に関してもその存在、治療法に関して賛否両論ある。 専門医でも躁うつ病をうつ病と誤診する可能性は10%~50%である。 躁うつ病をうつ病と誤診した場合ラピッドサイクラーとなり、うつ状態が悪化する。 一般科で自殺されたことのある医療機関は7%前後あるとみられ、この場合、訴訟となる可能性は否定できない。 うつ病かかりつけ医委員会がうつ状態を広く拾い全てにわたって、抗うつ薬の投与を奨励した場合、うつ状態悪化の責任の一端を委員会も負う可能性はある。 法律家に有責性の有無を確認することが、先ずは先決と思われる。 A)うつ状態を広く捉え、広く抗うつ薬を投与することが自殺を減らすことに重要であり、訴訟された際に有責性が阻却されることになれば、一般科の先生方に以下の様に指導する。 ①うつ病は診断困難であっても、うつ状態はSDSで診断可能であり、一般科の先生方はSDS40点以上を抗鬱薬で治療する他ない。 ②うつ状態を広く抗うつ薬で治療する為、躁転するリスク、ラピッドサイクラーとなり更にうつ状態が悪化するリスクが10%~50%ある(躁うつ病がうつ状態の10%~50%)。 ③うつ状態を広く抗うつ薬で治療するメリットは躁うつ病の診断につなげることが出来る事である。 ④賦活症候群、断薬症候群、抗欝薬と自殺、過量服薬、過量服薬のリスクを患者に説明する。説明を受けた同意書は得っておいた方が良い。 ⑤うつ状態の治療をする場合、悪化や副作用出現時に専門医に相談して頂けることが不可欠な条件である。 B)有責性が阻却出来ない場合 ①DSM-Ⅳに従い鬱病を特定 ②躁うつ病、統合失調症を鑑別(躁うつ病、統合失調症を鑑別することはかなり困難であるが、一応DSM-Ⅳに従う) 躁うつ病、統合失調症の場合、専門医に紹介 ③賦活症候群、断薬症候群、抗欝薬と自殺、過量服薬、過量服薬のリスクを患者に説明する。説明を受けた同意書は得っておいた方が良い。 ④うつ状態の治療をする場合、悪化や副作用出現時に専門医に相談して頂けることが不可欠な条件である。
2013年9月1日
鬱病 鬱病かかりつけ医委員会アンケート
謹啓 新秋の候となりました。先生方におかれましては、ますますご繁盛のこととお喜び申し上げます。平素より格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。 自殺患者は約3万人前後と危機的状況にあります。 特に、我が国における若い世代の自殺は深刻な状況にあります。年代別の死因順位を見ると、15~39歳の各年代の死因の第1位は自殺となっております。 また、厚生労働省が施行する医療機関に対する患者調査では、平成8年に43万人であったうつ病等の気分障害の患者数は、平成20年には104万人と12年間で2.4倍に増加しております。この為、うつ病は癌、心筋梗塞等の成人病に加えてH25年より5疾病として重点的に治療が必要と指定されておられます。 糟屋医師会では一昨年より、うつ病(うつ状態)かかりつけ医委員会として、うつ状態患者の苦痛・苦悩を和らげ、自殺者の減少に講演会、勉強会等を通して微力ながら貢献できるよう活動しております。 うつ病患者の半数は医療機関を受診せず、4割のは内科、産婦人科、耳鼻科、整形外科等を受診。精神科・心療内科を受診する患者は僅か1割です。特に内科を受診する患者の10~20%はうつ病(軽度のうつ病も入れると)の患者といわれておりまして、自殺の多くの原因と思われるうつ病対策に先生方にご助力をお願い申し上げることが不可欠な状況です。  先ずは先生方のうつ状態への診療状況、ご希望をお聞かせ願うことが重要と思われますので、お手数ではございますが、アンケートでご質問させて頂くことになりました。恐れ入りますが以下の質問に○をつけて頂きますようお願い申し上げます。 Ⅰうつ状態と思われる患者を診察している(①10人未満②10人~19人②20人以上) Ⅱうつ状態と思われる患者を治療しているが、2ヶ月以上経過しても改善傾向に無い患者がいる(①はい②いいえ) Ⅲ自殺しそうな患者を治療している(①はい②いいえ) Ⅳ専門機関に紹介しようとするが、患者が拒否している(①はい②いいえ) Ⅴうつ状態かもしれないが特に治療をしていない(①10人未満②10人~19人②20人以上) Ⅵうつ状態かも知れないが、診断が困難であり治療法に困る患者がいる(①はい②いいえ) Ⅶ薬(抗うつ薬、安定剤、眠剤)の使い方で困っている(①はい②いいえ) Ⅷうつ状態の講演会、勉強会があれば出席したい(①はい②いいえ) Ⅸうつ状態等の精神疾患で困った症例を気軽に相談できる勉強会があれば参加したい(①はい②いいえ) Ⅹ鬱病(うつ状態)かかりつけ医委員会に対して、ご希望、ご要望をお願い申し上げます。 先生方の使用されたことのある向精神病薬に○をつけて下さい。 【抗鬱薬】 三環系抗鬱薬 ①塩酸クロミプラミン(アナフラニール) ②塩酸イミプラミン(トフラニール、イミドール他) ③塩酸ノルトリプチリン(ノリトレン) ④塩酸アミトリプチリン(トリプタノール他) ⑤塩酸トリミプラミン(スルモンチール) ⑥アモキサピン(アモキサン) ⑦塩酸ロフェプラミン(アンプリット) ⑧塩酸ドスレピン(プロチアデン) 四環系抗うつ薬 ⑨塩酸マプロチリン(ルジオミール) ⑩塩酸ミアンセリン(テトラミド) ⑪マレイン酸セチプチリン(テシプール) その他の第二世代抗うつ薬 ⑫塩酸トラゾドン(レスリン、デジレル他) ⑬スルピリド(ドグマチール、アビリット、ミラドール他) SSRI ⑭マレイン酸フルボキサミン(デプロメール、ルボックス) ⑮塩酸パロキセチン(パキシル) ⑯塩酸セルトラリン(ジェイゾロフト) ⑰蓚酸エスシタロプラム(レクサプロ) SNRI ⑱塩酸ミルナシプラン(トレドミン) ⑲塩酸ヂュロキセチン(サインバルタ) NASSA ⑳ミルタザピン(レメロン、リフレックス) 【安定剤】 ①アルプラゾラム(ソラナックス、コンスタン、メデポリン、カームダン、メンビット) ②エチゾラム(デパス、アロファルム、エチカーム、エチセダン、エチゾラム、エテゾラン、エチドラール、カプセーフ、グベリース、サイラゼパム、セデコパン、デゾラム、デムナット、ノンネルブ、パルギン、メディピース、モーズン) ③ジアゼパム(セルシン、コンディション、ジアゼパム、ジアパックス、セエルカム、セレナミン、セレンジン、ソナコン、ダイアップ、バールキット、ポリゾン、リリーゼン、リリバー) ④フルジアゼパム(エリスパン) ⑤ブロマゼパム(カマリネスセレミット、トランキラックス、ネボロロン、ノプリウム、パムネース、レスミット、メダゼパム) ⑥ロフラゼプ酸エチル(メイラックス) ⑦ロラゼパム(ワイパックス、アズロゲンユーパン、ロコスゲン、ロラゼパム) ⑧クロチアザパム(リーゼ、イソクリン、クロチアゼパム、ナオリーゼ、リリフター) ⑨トフィソパム(グランダキシン、エマンダキシン、クラソパン、ツルベール、トフィス、トフィソパム、トフィール、トルバナシン、トロンヘイム、バイダキシン、マイロニン) ⑩ブロマゼパム(レキソタン、セニラン) アンケートへのご協力誠に有り難うございました。 今後ともなにとぞよろしくご指導のほどお願い申し上げます。                                            謹白                           記 糟屋医師会 鬱病かかりつけ委員会

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